世界のインディペンデント・アニメーション2016(東京)

「世界のインディペンデント・アニメーション2016」は、「アニメーション・アーティスト・イン・レジデンス 東京2016」(A-AIR2016)で招へいした世界の気鋭のアニメーション・クリエイターを紹介するとともに、過去5年間の選抜作品集を上映し、世界のインディペンデント・アニメーションの最新動向を 上映とトークによって紹介します。

 

「アニメーション・アーティスト・イン・レジデンス東京」(A-AIR)とは?

本事業は、文化庁が主催する「海外メディア芸術クリエイターの招へい事業」として、世界から若手の優秀なアニメーションのクリエイターを東京に招へいし、日本のアニメーション文化に触れながら、作品を制作する機会を提供するアーティスト・イン・レジデンス・プロジェクトです。優れた作品の成果を促すとともに、メディア芸術における国際交流を推進し、交流機会を通じた国内クリエイターの育成を図ることを目的として、2010年度から毎年実施しています。本年度は世界54カ国199件の応募があり、ベルギー、オランダ、メキシコから3名が選ばれました。
 


【プログラム】

平成22年度から始まった「海外メディア芸術クリエイター招へい事業」の本年度の成果を発表するとともに、招へい作家の代表作、および過去5年間、本事業に参加することで制作された作品の選抜プログラムを上映し、3部構成で世界のインディペンデント・アニメーションの最新動向を上映とトークによって紹介します。終了後は招へい作家を囲み、観客のみなさんとの交流会を予定しています。世界のトップレベルの若い才能に出逢うチャンスにぜひご参加ください。
 

2016年3月12日(土) 開場14:30 / 開会15:00

【第1部】15:00〜16:35 A-AIR2016 招へいクリエイター代表作上映&ミニ・トーク
【第2部】16:45〜17:45 企画上映 ただいまTOKYO、ホップホップ! A-AIR選抜作品集
【第3部】17:50〜19:00 成果発表及び総評

 


【第1部】15:00~16:35 A-AIR2016 招へいクリエイター代表作上映&ミニ・トーク

◎イントロダクション
海外メディア芸術クリエイター招へい事業「アニメーション・アーティスト・イン・レジデンス東京2016」
(略称:A-AIR2016)について
入江良郎(文化庁文化部芸術文化課芸術文化調査官)
 
◎上映+解説
『イクリプス』 ジャッキー・ドゥグルーン(ベルギー 6分 2014)
『テープ・ジェネレーションズ』 ヨハン・ライマ(オランダ 2分 2011)
『ソフィア』 リリアン・バスケス(フランス 7分 2014)
A-AIR2016招へい作家プロフィールはこちら
 
◎ミニトーク
ジャッキー・ドゥグルーン「ゲント王立芸術アカデミー“KASK”での教育について」
ヨハン・ライマ「オランダのクリエイティブ・レギュレーションズ」
リリアン・バスケス「偶然的なインディペンデント・アニメーション」
 


【第2部】16:45~17:45 企画上映 ただいまTOKYO、ホップホップ!A-AIR選抜作品集

高倍率の難関を突破し、世界各国から集まったアーティストが、言語や習慣の違う異国で集中して創作に浸りながら、日本という異文化に触れ、やがて完成した作品群です。ある時は後のアイディアの源泉となり、またある時はブレイクスルーのきっかけとなったであろう6カ国7作品。世界の映画祭で上映され、東京に戻ってきました!
 
『めまい』 クリストフ・ゴートリー + マチュー・ブリスブラ(フランス 8分 2012)
『パブ』ジョゼフ・ピアス(イギリス 8分 2012)
『マリリン・マイラー』マイキー・プリーズ(イギリス 6分 2013)
『さようならウサギ、ホップホップ』ケイレブ・ウッド(アメリカ 4分 2013)
『スッカバルタン通り8番』エッリ・ヴオリネン(フィンランド 7分 2013)
『黒』トマーシュ・ポパクル(ポーランド 14分 2015)
『SHIKA』 オフラ・コブリネル(イスラエル 4分 2015)
 


【第3部】17:50~19:00 成果発表及び総評

招へい者たちの東京滞在中の研修を担当した日本のアニメーション作家、研究者を交え、招へい者が東京で何を発見し、どのように新作に活かしているか、豊富な映像資料を使って報告します。アニメーション制作の過程を知る希有な機会です。
●ジャッキー・ドゥグルーン『Hat Trick』(ハットトリック/仮題)
●ヨハン・ライマ『Scale』(スケール/仮題)、『Extrapolate』(推定/仮題)
●リリアン・バスケス『Present is All We Have』(今がすべて/仮題)
●木船園子(東京工芸大学教授、アニメーション作家)
●小出正志(東京造形大学教授、アニメーション研究者)
●山村浩二(東京藝術大学大学院教授、アニメーション作家)
 



日時:2016年3月12日(土) 15:00-19:00(14:30開場)
会場:青山学院アスタジオ

〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-47-11
(東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅B2出口より徒歩5分/
http://aogaku-astudio.com/wordpress/access/

 
事前予約可・入場無料
2016年3月11日(金)までに、参加希望者のお名前(人数分)、代表者のお電話番号をメールで rsv@japic.jp 宛にお知らせください。
※予約なしの当日入場も可能ですが、予約いただければ確実にお席をご用意いたします。
 

☞ お問い合わせ
ジャパン・イメージ・カウンシル(JAPIC)
TEL: 03-6670-5676 / FAX: 03-5466-0054

〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2
http://japic.jp/

 
主催:文化庁
共催:一般社団法人ジャパン・イメージ・カウンシル(JAPIC)、青山学院大学総合文化政策学部


作品解説

第一部
A−AIR2016招へい作家代表作品

『イクリプス』ジャッキー・ドゥグルーン (ベルギー 6分 2014)
Eclipse Jacky DE GROEN / 6 min / 2014 (Belgium)
月食は夜の中の夜。日の入りがあり、月の入りが来る。夜になり、暗闇が来る、そして体はその境界を失う。


 

『テープ・ジェネレーションズ』ヨハン・ライマ (オランダ 2分 2011)
Tape Generations Johan RIJPMA / 2 min / 2011 (Netherlands)
たくさんのテープが、展開と変性の長いプロセスを経て、予測不可能だがどこか見覚えのある形状や動きを生み出す。


 

『ソフィア』リリアン・バスケス (フランス 7分 2014)
Sofia Lilian VAZQUEZ / 7 min / 2014 (France)
ソフィアは毎晩、夢で愛する人に会えることを願って眠りにつく。歌川広重の『井の頭の池 弁財天の社雪の景』に強く触発された作品。

第二部
ただいまTOKYO、ホップホップ!A-AIR選抜作品集

『めまい』 クリストフ・ゴートリー + マチュー・ブリスブラ (フランス 8分 2012)
Vertige Christophe Gautry, Mathieu Brisebras / 8 min. / 2012 (France)
人々は無意識のうちに都市に完全に縛られている。しかし違う角度から見たら、都市は再発見・再構築され得る新たな空間となる・・・。
 

 

『パブ』ジョゼフ・ピアス (イギリス 8分 2012)
The Pub Joseph Pierce / 8 min. / 2012 (U.K.)
ケミが働くロンドンの怪しげなパブ。酒が注がれるにつれ、バーカウンターを挟んで様々な人間模様が繰り広げられる。
 

 

『マリリン・マイラー』マイキー・プリーズ (イギリス 6分 2013)
Marilyn Myller Mikey Please / 6 min. / 2013 (U.K.)
マリリンは自分が良いと思えるものをなんとかして作ろうとしている。これは想像していたよりもずっと良くなる。完璧以上に完璧になる。もう失敗のしようがない。
 

 

『さようならウサギ、ホップホップ』ケイレブ・ウッド (アメリカ 4分 2013)
Goodbye Rabbit, Hop Hop Caleb Wood / 4 min. / 2013 (U.S.A.)
都会の中で心は内省し、ウサギの領域に逃げ込んでいく。
 


 

『スッカバルタン通り8番』エッリ・ヴオリネン (フィンランド 7分 2013)
Sukkavartaankatu 8 Elli Vuorinen / 7min. / 2013 (Finland)
次々と見つかる小さな靴下。足が冷たいと感じているのは誰だろう? 人生のさまざまな小さい要素が過去を水に流してくれるという奇妙な自叙伝。


 

『黒』トマーシュ・ポパクル(ポーランド 14分 2015)
Black Tomasz Popakul 14min. 2015
地上で起きた核戦争によって、宇宙船に閉じ込められた男女。2人にできることは、地表の核爆発を眺めること、そしてなんとか2人で生き延びようとすることのみ。


 

『SHIKA』 オフラ・コブリネル(イスラエル 4分 2015)
SHIKA Ofra Kobliner/ 7min. / 2015 (Israel)
ある朝ふと気が付くと、雌鹿が彼女を見守っている。最初は驚いたが、やがて雌鹿を受け入れるようになる。イスラエルの詩人ヨナ・ワラの詩から着想。