世界のインディペンデント・アニメーション2015(東京)

世界のインディペンデント・アニメーション2015(東京)平成26年度海外メディア芸術クリエイター招へい事業」(文化庁委託事業) アニメーション・アーティスト・イン・ レジデンス 東京 2015 成果発表&上映!

世界を舞台に活躍する若手アニメーション作家の創造性に触れる!

第18回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞受賞のアンナ・ブダノヴァを含む
文化庁招へいの新進気鋭のアニメーション作家によるトークと上映に加え、
注目すべきアジア圏6作家の特集上映!

平成22年度から始まった「海外メディア芸術クリエイター招へい事業」の本年度の成果を発表するとともに、招へい作家の代表作、および近年各国の映画祭でその存在感を増しつつあるアジアの注目すべき6作家の特集プログラムを組み、3部構成で世界のインディペンデント・アニメーションの最新動向を上映とトークによって紹介します。第4部では招へい作家を囲み、観客のみなさんとの交流会を予定しています。世界のトップレベルの若い才能に出逢うチャンスにぜひご参加ください。

「アニメーション・アーティスト・イン・レジデンス東京」(A-AIR)とは?
本プロジェクトは、文化庁委託事業「海外メディア芸術クリエイター招へい事業」として、世界から若手の優秀なアニメーション・クリエイターを東京に招へいし、日本のアニメーション文化に触れながら、作品を制作する機会を提供するアーティスト・イン・レジデンス・プロジェクトです。優れた作品の成果を促すとともに、日本のアニメーション作家との交流機会も提供し、メディア芸術における国際交流の推進を図ることを目的として、平成22年度から毎年実施しています。本年度は世界61カ国から250件の応募があり、オーストラリアから1名、ロシアから2名が選ばれました。

2015年3月14日(土) 開場14:30 / 開会15:00

【第1部】15:00〜16:30 A-AIR2015及び招へい者の紹介
【第2部】16:40〜17:45 アジアの最新動向「インディペンデント・アニメーション・フロム・アジア」
【第3部】17:50〜19:05 成果発表及び総評
【第4部】19:10〜20:10 交流会


【第1部】15:00〜16:30 A-AIR2015及び招へい者の紹介

◎海外メディア芸術クリエイター招へい事業「アニメーション・アーティスト・イン・レジデンス東京 2015」について
佐伯知紀(文化庁主任芸術文化調査官)

◎A-AIR2015招へい者の代表作上映&自作解説
『ファントム・リム』 アレックス・グリッグ(オーストラリア, 2013, 5分)
交通事故の後遺症、幻肢痛(ファントム・リム)を克服しようとする若いカップル。ふたりの心情をシンプルで明るい配色のデザイン、ミニマムな構成で伝える。
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『ザ・ウーンド』 アンナ・ブダノヴァ(ロシア, 2013, 10分)
少女の心の傷が生み出した毛むくじゃらの生き物は、少女の良き友人となるが、次第に彼女の人生を支配するようになる。作者の幼い頃の記憶を元に作られた美しい悪夢。
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『フレンズ』 ナタリア・チェルヌショーヴァ(ロシア, 2014, 5分)
大親友の毛虫とおたまじゃくし。蛙になったおたまじゃくしは、毛虫を探すが見つからない。蝶になっていた毛虫が必死に自分をアピールしているのだが、蛙は全く気づかない。
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◎A-AIR2015招へい者の自国アニメーション事情
「インディ・アニメーション共同体〜レイト・ナイト・ワーク・クラブとは?」アレックス・グリッグ
「ノルシュテインとその生徒たち〜ウラル・アニメーションについて」アンナ・ブダノヴァ、ナタリア・チェルヌショーヴァ


【第2部】16:40〜17:45 アジアの最新動向
「インディペンデント・アニメーション・フロム・アジア」

注目すべきアジア圏6人のアニメーション作家が描く望郷と追憶の世界。
プログラム協力:土居伸彰(アニメーション研究)

『パッシング』 イ・ソンジュン (韓国, 2009, 10分)
徴兵を経て、異国で募る祖国への郷愁を影絵で表現。アニメーテッド・ドリームス映画祭で上映 (2009)。日本初上映。

『ウルフ・イン・ザ・ツリー』 ジャー・シン・リン(中国, 2012, 10分)
森の中での赤頭巾と狼との秘密。少女は狼を誘惑したいのだが、狼はあまり関心がない。アヌシー国際アニメーション映画祭で上映 (2013)。

『ローズ』 ナウルズ・パグィドポン(フィリピン, 2008, 5分)
上海在住の作曲家、ポール・メレディスの曲に小さなアニメーションを加えた。香港で働くフィリピン人出稼ぎ労働者の儚い夢。日本初上映。

『ザ・プレゼント』 ジョー・シェ (台湾, 2013, 15分)
夜中、男がホテルにチェックイン。気づくと、オーナーの娘に唐突に思いを寄せられていた。ショックで怖くなった男は、早朝に逃げるようにチェックアウト。残された娘は愛情を憎悪に変えた。ファントーシュ国際アニメーション映画祭で上映 (2013)。

『HORSE』 シェン・ジエ(中国, 2013, 5分)
エドワード・マイブリッジやエティエンヌ=ジュール・マレーもモチーフにした「瞬間」と「動き」を表象する馬を5つの断章で描く。オタワ国際アニメーション映画祭で上映 (2014)。日本初上映。

『É in Motion No.2』 榊原澄人 (日本, 2013, 12分)
どこかブリューゲルを連想する横スクロールの情景は、作家の原風景である十勝平野だそうだ。男の一生が風景の中で展開し、閉じてゆく。新千歳空港国際アニメーション映画祭で上映 (2014)。


【第3部】17:50〜19:05 成果発表及び総評

招へい者たちの東京滞在中の研修を担当した日本のアニメーション作家3名を交え、招へい者が東京で何を発見し、どのように新作に活かしているか、豊富な映像資料を使って報告します。アニメーション制作の過程を知る希有な機会です。

●アレックス・グリッグ 『In My Bones』(私の骨の中/仮題)
●アンナ・ブダノヴァ 『Among Black Waves』(黒い波の中で/仮題)
●ナタリア・チェルヌショーヴァ 『Cobweb』(クモの巣/仮題)
●古川タク(日本アニメーション協会会長、アニメーション作家)
●木船園子(東京工芸大学教授、アニメーション作家)
●山村浩二(東京藝術大学大学院教授、アニメーション作家)


【第4部】19:10〜20:10 交流会


招へい者プロフィール

アレックス・グリッグ Alex GRIGG (男性/オーストラリア/27歳)
1987年生まれ。2008年グリフィス大学クイーンズランド・カレッジ・オブ・アート卒業。オーストラリアとヨーロッパの様々なスタジオでアニメーターおよびデザイナーとしての経験を重ね、2013年にインディペンデント・アニメーション作家の共同組織「Late Night Work Club」に参加する。そこで制作した『Phantom Limb(幻肢)』が2014年カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル ヤング・ディレクター賞、第15回(2014年)広島国際アニメーションフェスティバル国際審査員特別賞などを受賞。
作家ウェブサイト http://www.alexgrigg.com


アンナ・ブダノヴァ Anna BUDANOVA (女性/ロシア/26歳)
1988年生まれ。2011年ウラル州立大学美術・建築アカデミー卒業。在学中より美術あるいはアニメーターとして様々な映画の製作に携わる。デビュー作の『The Wound(ザ・ウーンド/傷)』が2013年アヌシー国際アニメーション映画祭審査員特別賞、第15回(2014年)広島国際アニメーションフェスティバル優秀賞、第18回(2014年度)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞など多数受賞。


ナタリア・チェルヌショーヴァ Natalia CHERNYSHEVA(女性/ロシア/30歳)
1984年生まれ。ウラル州立大学美術・建築アカデミーでグラフィックとアニメーションを学ぶ。いくつかのアニメーション映画にアニメーター等で関わり、デビュー作の『Snowflake(スノー・フレーク/雪のかけら)』が2013年ソフィア国際アニメーション映画祭グランプリ、2013年シカゴ国際児童映画祭新進作家賞など、さまざまな国際映画祭で評価される。2012年よりフランスのラ・プードリエールで学び、卒業制作として『Friends(フレンズ/友達)』(2014)を制作。
作家ウェブサイト http://cher-nata.blogspot.fr



日時:2015年3月14日(土) 開場14:30/開会15:00
会場:青山学院アスタジオ

〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-47-11
(東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅B2出口より徒歩5分/
http://aogaku-astudio.com/wordpress/access/

事前予約可・入場無料
参加希望者のお名前(人数分)、代表者のお電話番号をメールで rsv@japic.jp 宛にお知らせください。FAXでも受け付けています。
※予約なしの当日入場も可能ですが、予約いただければ確実にお席をご用意いたします。

☞ お問い合わせ
ジャパン・イメージ・カウンシル(JAPIC)
TEL: 03-6670-5676 / FAX: 03-5466-0054

〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2
http://japic.jp/

主催:文化庁
共催:一般社団法人ジャパン・イメージ・カウンシル(JAPIC)、青山学院大学総合文化政策学部