平成26年度アジアにおける日本映画特集上映事業終了報告

2014年11月13日(木)に開幕した文化庁主催「新風再び! 日本映画とアニメーション2014」(平成26年度アジアにおける日本映画特集上映事業)は6日間の会期を終え、11月18日(火)に終了しました。

昨年度に続き、ベトナムの経済、文化の中心地であるホーチミン市での開催となった今回は、『舟を編む』をはじめとする日本映画、アニメーションの長短編作品35本を14プログラムで上映しました。入場者数は3,942人、客席占有率は昨年度の90.6%を上回る93.2%で、昨年度に続き、日本映画への高い関心を窺わせる結果となりました。

開幕式には女優のホン・アイン氏や女性監督のヴィエト・リン監督、アクション大作が公開中のクオン・ゴー監督など、ベトナムの映画関係者も多数来場し、開幕上映『舟を編む』を鑑賞。日本側ゲストと交歓しました。

日本から参加したゲストは池田史嗣氏(『舟を編む』プロデューサー)、西川美和氏(『ディア・ドクター』監督)、大森立嗣氏(『まほろ駅前多田便利軒』監督)、稲葉卓也氏(『ゴールデン・タイム』、『KURO』監督)、姫田真武氏(『ようこそぼくです』、『ようこそぼくです選』監督)、鋤柄真希子氏、松村康平氏(『やまなし』、『WHILE THE CROW WEEPS —カラスの涙—』監督)の7名で、舞台挨拶や質疑応答などを通じてベトナムの観客と交流しました。他に作品検討委員の勝田友巳氏(毎日新聞学芸部記者)、小出正志氏(東京造形大学教授)、渡辺祥子氏(映画評論家)も来場し、観客に対して作品の見所などの解説を行ないました。

映画館での上映以外にもホーチミン市師範大学越日文化教育センターの協力で、「驚き盤」制作ワークショップを開催。日本語学部の学生を中心に約100名が参加し、アニメーション作家の鋤柄真希子氏の指導のもと、映画発明以前の視覚装置を自ら制作することで、楽しみながら映画の仕組みを学びました。

開幕式で観客の前に並んだ日越のゲスト。左から渡辺祥子氏、ゴー・ロアン氏(プロデューサー)、ホン・アイン氏(俳優)、小出正志氏、ヴィエト・リン氏(監督)、姫田真武氏、池田史嗣氏、クオン・ゴー氏(監督)、大森立嗣氏、西川美和氏。(11月13日)

『舟を編む』上映での質疑応答、左から池田史嗣プロデューサー、ひとりおいて勝田友巳氏。(11月14日)

『ディア・ドクター』西川美和監督の質疑応答。司会は佐伯知紀文化庁主任芸術文化調査官。(11月14日)

『まほろ駅前多田便利軒』大森立嗣監督(左)の質疑応答。(11月15日)

「日本の新進アニメーション作家たち2」の質疑応答。左から姫田真武監督、稲葉卓也監督。(11月14日)

「日本の新進アニメーション作家たち2」の質疑応答。左から松村康平監督、鋤柄真希子監督。(11月16日)

「驚き盤」制作ワークショップの参加者。

「驚き盤」制作ワークショップ制作風景(11月17日)

チケット発券日(11月9日)にできた行列。