文化庁委託事業 平成26年度アジアにおける日本映画特集上映事業
昨年に引き続き、ベトナム・ホーチミン市で開催
「新風再び! 日本映画とアニメーション2014」のお知らせ

2014年10月30日

一般社団法人ジャパン・イメージ・カウンシル(JAPIC)は、文化庁の委託を受け、2014年11月13日から11月18日までの6日間、昨年度に引き続き、ベトナムのホーチミン市で「新風再び! 日本映画とアニメーション2014」(文化庁主催、在ホーチミン日本国総領事館共催)を開催いたします。この事業は、2004年より続く文化庁委託事業「アジアにおける日本映画特集上映事業」として実施され、ベトナムにおける日本文化への理解や親しみの深化を図るとともに、映画・アニメーションの分野における若手を中心とした人材交流、人材育成を目的とします。
ホーチミン市で初めての開催となった昨年度は、観客総数4,130人、平均座席占有率90.6%を記録し、ほとんど日本映画が公開されていないベトナムにおいて、日本映画に対する市民の潜在的関心度の高さを窺い知ることができました。通算11回目となる本年度は、そうした昨年度の反響を受け、再びホーチミン市で開催いたします。長編11作品、短編24作品、合計35作品を14プログラムで構成し、新作を中心とした多彩なプログラムによって、日本の映画とアニメーションの現在を紹介いたします。
開幕上映作品は、日本語の辞書作りをユーモラスに描き、昨年度、数々の映画賞を受賞した『舟を編む』に決まりました。
一般プログラムでは、日本映画の最新作、近年の内外の映画祭等で高く評価された作品、注目作、異色作から選定しました。実写作品は、『ディア・ドクター』、『桐島、部活やめるってよ』、『銀の匙Silver Spoon』、『WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜』など、僻地医療、高校生活、酪農、林業など日本社会のさまざまな側面に焦点を当てた作品、人気実力派俳優によるバディムービー『まほろ駅前多田便利軒』、見所満載の歴史時代劇巨編『のぼうの城』、巧みに練られたサスペンスコメディの快作『鍵泥棒のメソッド』の7作品。アニメーション作品は、妖怪たちとの奇妙な交流が織りなす少女の成長譚『ももへの手紙』(昨年に続けて上映)、不思議な幻想的世界観を展開する『サカサマのパテマ』、女子高生の恋愛や友情をみずみずしく描いた『たまこラブストーリー』などの長編に加え、4作品からなる珠玉のオムニバス「SHORT PEACE」、文化庁メディア芸術祭受賞作など20作品で構成した「日本の新進アニメーション作家たちⅠ&Ⅱ」の短編集を上映いたします。
なお、作品の上映のほか、交流プログラムとして、11月17日にアニメーション作家、鋤柄真希子氏による「驚き盤制作ワークショップ」を主にホーチミン市師範大学の日本語学部生を対象に実施いたします。

【開催概要】

事業名:平成26年度アジアにおける日本映画特集上映事業
行事名:新風再び! 日本映画とアニメーション2014
会 期:2014年11月13日(木)~11月18日(火)
会 場:BHDスターシネプレックスICON68(ホーチミン市1区ビテクスコ・フィナンシャルタワー3階&4階)
内 容:映画・アニメーション上映、ワークショップ

主 催:文化庁
共 催:在ホーチミン日本国総領事館、一般社団法人ジャパン・イメージ・カウンシル
後 援:ホーチミン市各国友好協会連合、ホーチミン市越日友好協会
開催パートナー:BHDスターシネプレックスICON68
協 力:ホーチミン市師範大学 越日文化教育センター、日本アニメーション協会、一般社団法人日本映画製作者連盟、一般社団法人日本動画協会、公益財団法人ユニジャパン

【上映プログラム】(全14プログラム)

<実写作品>
1. 開幕上映作品
『舟を編む』(石井裕也監督/2013/133分)
2. 『ディア・ドクター』(西川美和監督/2009/127分)
3. 『まほろ駅前多田便利軒』(大森立嗣監督/2011/123分)
4. 『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八監督/2012/103分)
5. 『鍵泥棒のメソッド』(内田けんじ監督/2012/128分)
6. 『のぼうの城』(犬童一心監督、樋口真嗣監督/2012/144分)
7. 『銀の匙Silver Spoon』(吉田恵輔監督/2014/111分)
8. 『WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜』(矢口史靖監督/2014/116分)

<アニメーション作品>
1. 「SHORT PEACE」
『九十九』(森田修平監督/2012/14分)
『火要鎮』(大友克洋監督/2012/13分)
『GAMBO』(安藤裕章監督/2012/13分)
『武器よさらば』(カトキハジメ監督/2013/26分)
2. 『ももへの手紙』(沖浦啓之監督/2012/120分)
3. 『サカサマのパテマ』(吉浦康裕監督/2013/99分)
4. 『たまこラブストーリー』(山田尚子監督/2014/83分)
5. 「日本の新進アニメーション作家たちⅠ」
『かっぽ』(水尻自子/2006/5分)
『布団』(水尻自子/2012/6分)
『かまくら』(水尻自子/2013/5分)
『赤い靴』(植草航/2006/3分)
『うさぎがいいのに』(植草航/2007/1分)
『向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった』(植草航/2009/5分)
『やさしいマーチ』(植草航/2011/5分)
『カラスは真っ白「fake!fake!」』(植草航/2014/3分)
『フミコの告白』(石田祐康/2009/2分)
『rain town』(石田祐康/2011/10分)
『陽なたのアオシグレ』(石田祐康/2013/18分)
『ポレットのイス』(石田祐康/2014/4分)
6. 「日本の新進アニメーション作家たちⅡ」
『KURO』(稲葉卓也/2010/7分)
『ゴールデンタイム』(稲葉卓也/2013/23分)
『初期化される少女』(久野遥子/2012/1分)
『Airy Me』(久野遥子/2013/6分)
『やまなし』(鋤柄真希子、松村康平/2011/9分)
『WHILE THE CROW WEEPS -カラスの涙-』(鋤柄真希子、松村康平/2013/8分)
『ようこそぼくです』(姫田真武/2011/9分)
『ようこそぼくです選』(姫田真武/2013/12分)

【交流プログラム】

<ワークショップ 「驚き盤制作ワークショップ」>
日時:2014年11月17日(月) 14:00~17:00
会場:ホーチミン市師範大学 Dホール(ホーチミン市5区)
講師:鋤柄真希子氏(アニメーション作家/「日本の新進アニメーション作家たちⅡ」で上映作品あり)
協力:小出正志氏(アニメーション研究者/東京造形大学教授)
内容:
映画前史に登場する視覚装置の一種、「フェナキスティスコープ(驚き盤)」を制作することで、映画の動く仕組みを理解する映像体験ワークショップ。この装置を「驚き盤」と呼ぶのは日本独自との見方もあり、日本ではアニメーション作家の古川タク氏が、1974年に『驚き盤』という作品を発表し、アヌシー国際アニメーション映画祭で審査員特別賞を受賞したことから、映像関係者の間にこの呼称が広まった。

本件に関するお問い合わせ先:
一般社団法人ジャパン・イメージ・カウンシル(JAPIC)
Tel: 03-6670-5676 / Fax: 03-5466-0054
e-mail: japic@japic.jp
担当:池田・門脇